2021/12/8

12月8日

12月8日

日米開戦の日、真珠湾攻撃が始まった日です。今朝の新聞に、歴史学者の方が、米英との戦争を始めた目的として、2つ挙げられていました。ひとつは、31年の満州事変、37年の日中戦争で中国への侵略戦争で獲得していた権益を守るためです。米国から、中国からの撤兵を求められて、それを拒んでの開戦です。二つ目は、東南アジアで獲得していた自国の勢力圏を米英などに容認させることだったようです。戦争体制を維持するために東南アジアの重要戦略資源を軍事力で獲得する道に進んだとのことです。

ただ、この時には、統一された国家戦略はなく、海軍は対米戦争を重視し、自衛のためにやむなく立ち上がる戦争だとの認識を強く持っていましたが、陸軍にとって、対米戦争は副次的なものであり、東南アジアでの占領地支配を安定させたうえでソ連と開戦することを構想しており、陸軍はアジア開放の論理に傾斜する傾向があったようで、そもそも対中国戦、対米英戦、対ソ連戦と3正面作戦を遂行しようとしたことに無理があったと述べられています。

「ノモンハンの夏」

今、半藤一利氏の書いた「ノモンハンの夏」を読んでいますが、中々進みません。普通の小説なら次々と読めるのですが、記録、日記などを元に書かれているので進みません。陸軍の参謀本部作戦課、関東軍作戦課のエリート集団が勝手な判断や思い込みなど作戦で、悲劇が起こり、たくさんの兵士が亡くなっています。陸軍の軍部の状況がどうだったのかがわかります。図上だけで戦争をしている人は実際に戦っている人、戦わされている人のことはわからないだろうなと思いました。今もそうなのでしょうね。戦争に向かおうとしている人は、最前線に行かせたいですね。読んでいて、面白い、楽しい本ではないですね。